空室物件の鍵管理、「現地キーボックス」が7割
(一社)全国賃貸不動産管理業協会は19日、「管理物件の鍵(マスターキー)の保管・取り扱いに関するアンケート調査」の結果を発表した。
賃貸物件の空室を利用した犯罪の増加等を受け、会員業者の鍵の取扱状況を把握するのが狙い。調査は2月下旬から3月上旬にかけて実施した。
居住用管理物件のマスターキーを「自社で保管している」という回答は91.5%となった。ただし、「トラブルは一度もない」という回答は79.2%、「貸し主とのトラブルがあった」は5.7%で、「借り主とのトラブルがあった」10.4%、「その他のトラブルがあった」10.4%と、一定割合でトラブルを経験しているという回答になった。「今後も管理業者でマスターキー保管したいか」という設問に対しては、「引き続き保管したい」が73.2%で多数派を占めたものの「保管したくない」という回答も26.8%と一定の割合を占めた。
空室の内覧の際の鍵対応については、「現地キーボックス」が71.7%で最も多く、「事務所で受け渡し」49.1%、「自社で鍵を開けに行く」34.9%となった。「スマートロック」などを使用しているという回答は4.7%にとどまった。
キーボックス等の暗証番号の伝達については、「電話」が79.0%で最も多く、「ファックス」が7.4%、「メール」が2.5%だった。
全宅管理では「一部事業者は、これまでに暗証番号を変更したことがなかったり、すべて同じ暗証番号を設定していたりといったことが原因として特殊詐欺に空室が利用された。犯罪防止の観点からも、鍵管理のルール見直しなど、対応が急務であると考えられる」と分析した。
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