国土交通省は26日、令和4年度の予算概算要求を発表した。
一般会計予算は6兆9,349億円(前年度比1.19倍)。一般会計のうち、公共事業関係費が6兆2,492億円(同1.19倍)、非公共事業が6,857億円(同1.07倍)。東日本大震災復興特別会計が380億円(同0.95倍)。財政投融資は1兆7,634億円(同0.88倍)となった。
住宅局関連では、住まい・暮らしの安全確保を図るため、災害に強いまちづくりを推進する。防災・省エネまちづくり緊急促進事業に前年度より20%増となる93億6,200万円を充てる。また、近年頻発する大規模自然災害からの復旧・復興を目的として、地方公共団体による災害公営住宅供給や既存の民間賃貸住宅を活用した被災者の迅速な住まい確保等を通じて被災者の早期居住の安定確保を図るため、スマートウェルネス住宅等推進事業に230億円、公営住宅整備費等事業に18億円を設定した。 住宅・建築物におけるカーボンニュートラルの実現に向けては、住宅建築物のさらなる省エネルギー化や木材利用の拡大に向けた取り組みを支援していくために、住宅・建築物カーボンニュートラル総合推進事業350億円を新設。さらに優良住宅整備促進事業に282億1,200万円などを充てている。 既存住宅市場の活性化に向けては、マンション管理適正化・再生促進事業を2億7,000万円に増額。空き家対策推進についても総合支援事業として50億円、住宅市場を活用した空き家対策モデル事業に4億円とそれぞれ前年度比1割以上増額した。 さらに、住宅セーフティネット強化についても、地域居住機能再生推進事業に452億9,800万円を充てるなどして支援を強めていく。
不動産・建設経済局関連では、所有者不明土地対策の推進として、1億円を新規に要求。市町村による実態把握や基礎調査、管理不全の解消などを支援していくほか、低未利用土地等の利活用を図るランドバンク普及に向け、前年度よりも大幅に増額した9,900万円を充てる。また地籍整備の推進には118億5,400万円を設定した。 不動産市場の環境整備のため、各不動産に紐づく共通コードである「不動産ID」の検討に3,000万円を新規で設定。利活用や情報連携の促進に向けて検討を進める。また、取引環境整備として7,600万円を充て、不動産関連データの充実やDX推進に向けた各種調査・検討を進める。また、ESG投資や不動産証券化手法を活用した投資の促進もそれぞれ増額している。
都市局関連では、防災・減災を主流化したコンパクトシティの推進にコンパクトシティ形成支援事業を前年度から2割増額となる6億円に設定して支援を強化。また、まちづくりのグリーン化推進に向けて、ZEBレベルの建築物を整備する場合の補助対象事業費の上限額を引き上げるほか、ウォーカブル空間の形成と連携したグリーンインフラの整備等を支援するため都市構造再編集中支援事業に820億円、まちなかウォーカブル推進事業に3億円を充てる。
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