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2022年05月10日

首都圏築10年マンション、新築時より価格が2割高

 (株)東京カンテイは9日、2021年の首都圏における「築10年既存マンションのリセールバリュー(RV)に関する調査」の結果を発表した。築9〜10年の分譲マンションのうち、21年に既存マンションとして流通した事例を抽出し、新築時の分譲価格と流通価格とを比較して算出した。
 首都圏でRVが算出可能だった駅は345駅で、平均値は119.8%となった。対象物件の分譲当時は東日本大震災直後で市場も混乱しており、13年以降の価格高騰以前ということもあり、近年の急激な既存価格の上昇がRVに大きく影響した。
 345駅中、RVが100%以上となったのは302駅でそのシェアは87.5%に達した。また、90%以上100%未満が30駅(シェア8.7%)で、RVが1割以上目減りしたのはわずか13駅にとどまった。
 調査対象となった駅で最もRVが高かったのは東京メトロ南北線「六本木一丁目」駅の211.1%で、2倍以上となった。新築時の平均坪単価483万6,000円に対して、流通坪単価は1,021万1,000円だった。次いで都営大江戸線「赤羽橋」駅が181.6%(新築時349万6,000円、流通時634万9,000円)、都営三田線「御成門」駅が169.3%(同301万7,000円、同510万9,000円)。上位30駅のうち、東京都港区が9駅で最も多く、次いで同渋谷区が4駅で、東京23区以外では小田急江ノ島線「片瀬江ノ島」駅が168.9%(同225万円、同380万円)で4位、JR根岸線「桜木町」駅が149.9%(同257万1,000円、同385万3,000円)が26位にランクインした。
 また、竣工から10年間賃貸住宅として運用した後に売却した場合の差益では、最も差益が大きかったのはRVでも1位だった「六本木一丁目」駅で1坪当たり826万2,000円。1坪当たりの10年間の運用益は288万7,000円で、1坪当たりの売却益は537万5,000円だった。年間の利回りに換算すると17.08%と想定される。

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