コワーキングスペース「JustCo」、都心駅直結で展開
JustCo DK Japan(株)は13日、「JustCo」ブランドで展開しているコワーキングスペースの日本での事業戦略等について、記者説明会を行なった。
同社は、シンガポールでコワーキングスペース事業を展開するJustCo Holdings Pte.Ltd(シンガポール、CEO:Kong Wan Sing氏、以下JustCo)が大東建託(株)と設立した合弁会社。2022年1月4日に「JustCo渋谷ヒカリエ」を開業。すでに大東建託が運営していた「.BASE」を含め現在2物件を国内で運営している。JustCoは11年にシンガポールで設立されたコワーキングスペースの運営事業者。現在シンガポール国内で大型センターを18ヵ所運営するほか、アジア・オセアニアの主要10都市で約50の大型センターを展開している。メンバーシップ会員は10万人以上に及ぶという。
会見にはJustCo創業メンバーでCCO最高顧客責任者のKong Wan Long(コン・ワン・ロン)氏が出席。11年にシンガポールで創業以降の歩みや今後の日本での展開予定などについて説明を行なった。同社は、15年にシンガポールのコワーキングスペース運営事業者の最大手となり、16年に中国進出を実現。以降、アジア・オセアニアで拠点を増やしてきた。「アジアと欧米では文化的背景も、求めるものも違う。われわれは文化を理解しているアジアで、まずは足固めをしていく」(コン氏)。
日本では、「すでに多くのプレイヤーが存在しているが、プレミアムクラスは少ない。そこで、家具等も含めて良質なものを配置し、快適な空間を提供することで、時間が経過してもその価値を失わない施設を提供していく」(コン氏)計画で、都心のAクラス以上、アクセスの良いビルに出店していく計画を明らかにした。
初弾物件である「ヒカリエ」の滑り出しは好調で、現在の稼働率は9割超。11月15日には「JustCo新宿ミライナタワー」(東京都新宿区)、23年2月には「JustCoグラントーキョーサウスタワー」(東京都千代田区)をオープン予定で、いずれも駅直結の立地を実現している。各施設には専用利用できる個室の他、会議室や気分や仕事内容によって自由に席を選択できる共用の「ホットデスク」を設置。共用デスクについても、集中ワークに向いたスペースや靴を脱いで利用できる座席など、多様なスペースを用意する。会議室にはオンラインミーティングに必要な最新設備を完備している。ソフトサービスとして、イベントの開催や朝食提供イベントなどを開催。利用者からは好評の声を得ているという。専用アプリも開発しており、これを使うことで入退館、会議室の予約が可能。海外の拠点も利用することができる。
コン氏は、昨今の円安の状況を踏まえ「日本法人が海外進出を考えるにあたり、新規に拠点を構えるということのハードルがこれまでより上がるだろう。JustCoは一人からの利用が可能で、事業拡大に応じてフレキシビリティに対応することができる。日本法人にとって非常に有用なオフィスとして活用してもらえるはず」と述べた。今後日本では、500〜1,000坪の規模の拠点を増やしていく方針。
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