ポラスグループは30日、ポラス(株)代表取締役の中内 晃次郎氏らが会見し、2023年3月期決算(連結)を発表した。
当期(22年3月21日〜23年3月20日)は、売上高3,103億2,200万円(前期比10.8%増)、営業利313億4,500万円(同4.8%減)、経常利益319億8,400万円(同4.3%減)、当期純利益83億5,700万円(同2.8%減)。分譲売り出し物件の減少や集客減などはあったが、プレカット事業や売買仲介事業の伸長等で、売上高は7期連続で過去最高を更新。売上原価や販管費の増加で4期ぶりの減収も、経常利益は2期連続300億円台となった。
主力の分譲住宅事業は、環境・地域特性を生かしたまちづくりを推進。戸建分譲住宅は、契約棟数2,431棟(同20.3%減)と減らしたが、売上棟数は2,792棟(同0.7%増)を確保。マンション分譲事業では、自社初のグッドデザイン賞受賞など契約戸数330戸(同19.5%減)、売上戸数362戸(同27.6%減)となった。
戸建注文住宅事業は、4ヵ所の「体感すまいパーク」での集客イベントが好調で、契約棟数は635棟(同9.5%減)、売上棟数685棟(同7.5%増)となった。
不動産売買仲介事業は、新たに3店舗を新設。取引平均価格もアップし、仲介手数料が35億1,700万円(同5.0%増)と過去最高に。契約件数は2,689件(同5.5%減)、取扱高は743億6,100円(同3.9%増)。店舗数は61店舗(同1店舗増)。
次期は、売上高3,100億円、経常利益270億円、当期純利益70億円を見込む。分譲事業は環境やコミュニティ、防災対応などでエリア価値を向上させたまちづくりを推進。注文住宅は、「体感すまいパーク」を中心としたエリア戦略により受注拡大を図る。また、プレカット事業は、全国6工場の生産能力を生かし、地域ビルダーや工務店等に構造計算業務や耐震シミュレーションを提案。市場シェアアップを狙う。グループ第3の柱として、売買仲介、リフォーム、賃貸管理の拡大に注力。売買仲介は店舗新設、認定中古住宅、中古再生事業の伸長、リフォームは既存顧客の取り込み、賃貸仲介は電子契約やバーチャルホームステージング等で生産性向上、反響拡大を図る。
会見で挨拶した代表取締役の中内 晃次郎氏は、「今期は、戸建分譲住宅と注文住宅のいずれも過去最高の契約棟数を見込んでおり、25年3月期に向け良い形を作っていけると思っている」と抱負を述べた。また(株)中央住宅代表取締役社長の品川典久氏は「コロナ禍による需要拡大の流れが一服している。2〜3年分の需要を先食いしてきたことから、営業力も低下しており、この立て直しが課題。ロールプレイング研修などで自社の商品をよく理解し、お客さまに提案できるよう営業力を強化していく」などと語った。
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