(株)帝国データバンク(TDB)は9日、2022年4月の「TDB景気動向調査」結果を発表した。有効回答数は1万1,267社。
同月の景気DI(0〜100、50が判断の分かれ目)は40.8(前月比0.4ポイント増)と2ヵ月連続で改善した。人出の増大で個人消費関連に上向き傾向が表れた。全10業界中、「不動産」「サービス」「運輸・倉庫」など7業界が改善。「飲食店」「旅館・ホテル」など観光産業を中心に持ち直しの動きがみられた。
「不動産」は43.2(同0.4ポイント増)と、2ヵ月連続で改善。「21年に引き続き、新型コロナウイルスの中、住宅・マンションの実需の購買意欲が高く、販売価格の上昇が建築資材の高騰を吸収している」(建物売買)、「不動産価格が高止まりしている。新型コロナウイルスの終息見通しでテナントの申し込みが増えている」(不動産管理)等の声がある一方、「地価や建材費、人件費の高騰により、中小業者には採算面で戸建用地の取得が困難な状況で、在庫が払底し売り上げが立たない」(建物売買)といった意見もあった。
先行きについては、「移住者が増えており、市の政策の効果が出てきているため、景気は良い傾向に向かう」(土地売買)、「新型コロナウイルスの日常化による影響力の低下や、景気振興施策の実施、および個別企業の業績向上への努力などで、景気は良くなっていく」(建物売買)といったポジティブな意見の一方で、「ウクライナ情勢などを背景とした原油価格の一段の高騰により、住宅価格が次第に上昇。住宅ローン金利も少しずつ上昇している」(不動産代理・仲介)という不安視する声も挙がった。
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