既存マンション相場、三大都市圏で上昇傾向が継続
(株)東京カンテイが1日発表した2022年下半期における「三大都市圏の既存マンション相場価格」に関する調査レポートによると、首都圏、中部圏、近畿圏のいずれも相場価格の上昇が継続。特に首都圏では、1都3県すべてで前期よりも上昇しており、他の都市圏においてもほとんどの府県で上昇しており、長期にわたって価格上昇が続いている様子がうかがえる結果となった。
同調査では、価格変動に大きく影響する「築年数」と「立地」について一定の条件を設定することで、対象物件の均質化を図り、相場価格(坪単価)として算出。調査対象は、「築10年±5年」「最寄り駅から徒歩15分以内」「既存流通事例数が3件以上もしくは総戸数の2%以上(小規模物件に対する措置)」の条件を満たしているもの。既存流通事例の価格には独自のロジックで“4階・中住戸・南向き”に補正したものを用いている。
首都圏の相場価格は、1坪当たり318万円(前期比5.0%増)となり、20期連続で上昇した。上昇率はやや鈍化したものの、21年以降5%以上の上昇で推移している。都県別では、東京都が373万6,000円(同4.6%上昇)、神奈川県240万7,000円(同4.2%上昇)、埼玉県199万3,000円(同6.5%上昇)、千葉県187万9,000円(同10.1%上昇)と、全都県で上昇した。 行政区別で相場価格が最も高かったのは東京都港区で、当期は708万6,000円(同9.0%上昇)と大きく上昇した。過去5年間で相場価格が坪700万円を超えた行政区は初めて。次いで同千代田区が601万5,000円(同8.3%上昇)となった。
中部圏の相場価格は159万2,000円(同3.2%上昇)と、20期連続の上昇となった。県別では、愛知県が164万1,000円(同3.3%上昇)、静岡県155万2,000円(同6.2%上昇)、岐阜県115万2,000円(同1.5%下落)、三重県122万8,000円(同2.9%上昇)。中心エリアである名古屋市の相場価格は184万5,000円(同4.2%上昇)だった。
近畿圏は209万9,000円(同4.9%上昇)と2期連続の200万円台。上昇率は3期連続で4%台となった。府県別では、大阪府が206万5,000円(同4.7%上昇)、兵庫県199万4,000円(同4.0%上昇)、京都府264万1,000円(同4.8%上昇)と圏域中心の3府県はいずれも4%台の上昇。このほか、滋賀県は150万1,000円(同2.7%上昇)、奈良県137万5,000円(同9.5%上昇)、和歌山県128万4,000円(同9.9%上昇)と奈良・和歌山では大幅上昇となった。
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