住宅市場動向調査、既存住宅への抵抗感は減少傾向
国土交通省は19日、2022年度「住宅市場動向調査」の結果を発表した。
2001年度から毎年度実施しているもの。21年度中(21年4月〜22年3月)に住み替え・建て替え・リフォームを行なった世帯を対象として、注文住宅、分譲住宅、既存(中古)住宅、民間賃貸住宅およびリフォーム住宅の利用関係別に調査を行なった。新型コロナウイルス感染症を契機とした「新しい生活様式」を踏まえた調査内容とすべく、今回から、「住宅取得等の過程におけるインターネット活用状況」「在宅勤務・在宅学習スペースの状況」「宅配ボックス設置の状況」を新たな調査項目として追加した。
住宅取得等の過程におけるインターネット活用状況は、いずれの利用関係別においても、「情報収集」と回答した割合が最も高く、次点で「問い合わせ、説明会・内見等の申し込み」と回答した割合が高い。一方で、オンライン会議システムを活用した物件説明・商談は低水準にとどまっている。
在宅勤務等のためのスペースの状況は、住宅購入世帯(注文住宅・分譲住宅・既存住宅取得世帯)では、「在宅勤務等に専念できる個室がある」と回答した割合が最も高い。一方で、民間賃貸住宅入居世帯では、「在宅勤務等に専念できる個室がある」と回答した割合が最も高いが、「在宅勤務等に専念できる個室やスペースなどはない」と拮抗した。
宅配ボックス設置の状況は、分譲集合住宅では、「設置している」世帯が他の利用関係別と比べても際立って多い一方で、戸建住宅では「設置していない」世帯が多かった。
また、既存戸建て取得世帯が「既存住宅にした理由」では「新築住宅にこだわらなかったから」(47.9%)、「リフォームで快適に住めると思ったから」(33.1%)を選択した割合が、前年度調査から増加。一方、分譲戸建て取得世帯が「既存住宅にしなかった理由」でも、「新築の方が気持ちいいから」(69.2%)、「隠れた不具合が心配だったから」(27.9%)を選択した割合が前年度調査から減少。既存住宅への抵抗感は、減少傾向にある。
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