地籍調査の進捗、優先実施区域では80%
国土交通省は27日、2022年度の地籍調査の状況を公表した。
地籍は、土地の境界や面積の基礎的な情報として「土地の戸籍」とも呼ばれ、同調査は1951年の国土調査法制定時から、市町村が主体となって進めている。地籍の明確化は土地取引の円滑化や災害からの早期の復旧・復興、効率的なインフラ整備を進める上で大きな役割を果たしている。また、成果は自治体のGIS等に取り込まれ、行政サービスの効率化に寄与。法務省では登記記録の修正・登記所備付地図として利用されている。
22年度の調査実績は773平方キロメートルで、前年度を59平方キロメートル下回った。一方で、地価が高く土地が細分化されている、権利関係が複雑など調査が難しい人口集中地区では、民間事業者などの成果を地籍調査に活用する取り組みにより、調査実績は37平方キロメートル(前年度比6平方キロメートル増)となった。
年度末時点の進捗率は「地籍調査対象地域」(全国土面積から固有林野、湖沼や河川等を除いた面積を除いた地域)で52%、「優先実施区域」(土地区画整理事業等により一定程度地籍が明確化された地域等を除く地域)では80%となった。
また22年度は、20年度国土調査法等改正で新設された「代行申請」(民間事業者の測量成果が地籍調査と同等以上の場合、地籍調査と同等に取り扱い、市町村等が民間事業者に代って指定申請することができる仕組み)が、全国で初めて京都府舞鶴市で活用された。
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