(株)帝国データバンク(TDB)は5日、2022年6月の「TDB景気動向調査」結果を発表した。有効回答数は1万1,337社。
同月の景気DI(0〜100、50が判断の分かれ目)は41.4(前月比0.2ポイント増)と4ヵ月連続で改善した。国内景気はプラスとマイナスの要因が交錯するなか、業種・地域間で景況感の方向性が分かれ、改善するも小幅な変動にとどまった。今後の景気は、物価上昇の勢いが懸念材料ながらも、緩やかに上向いていくとみられる。
「不動産」も45.9(同1.2ポイント増)と4ヵ月連続で改善した。各社からは「品薄で不動産販売価格が下がらない」(建物売買)、「在宅勤務の良い面が多少なりとも継続している」(不動産代理・仲介)、「新型コロナウイルスによる客足の減少が一段落した影響もあり、撤退や減額交渉が収まった」(貸事務所)といった前向きな意見があった一方で、「人通りは増えたが、空き店舗が減らない」(不動産管理)、「貸し会議室の稼働が19年の水準に戻り切っていない」(不動産賃貸)などの意見もあった。
先行きについては、「新型コロナウイルス終息により、飲食店の出店が増加する」(土地売買)、「円安により海外資本が不動産投資に流れてきて、さらなる投資が増えると見込んでいる」(不動産代理・仲介)、「現状、空室率は許容範囲で推移も、先行きには不透明感がありどちらともいえない」(貸事務所)、「建設・不動産の先行きがみえない」(建物売買)等の声が挙がった。
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