中部エリアの空き家所有の経緯、相続が6割
(株)ジェクトワンが運営するアキサポ空き家総研は13日、「中部エリア 空き家所有者に対する意識調査」結果を発表した。
中部エリア(静岡県、愛知県、岐阜県、山梨県、長野県、新潟県、富山県、石川県、福井県)で空き家を所有しているオーナーを対象にインターネット調査を実施。サンプル数は311人。調査時期は2022年2月18〜22日。すでに同調査を行なった東京都と近畿エリア(滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県、三重県)との比較分析も行なった。
所有している空き家の物件形態を尋ねると、「一軒家」が全体の8割以上(84.2%)を占め、東京都(49.0%)、近畿エリア(79.0%)と比較すると、中部エリアが最も「一軒家」の割合が高い結果となった。
空き家を所有した経緯は「相続」が60.8%と最も高く、近畿エリア(62.9%)と同等の結果に。一方、東京都内では、「相続」で空き家を所有した割合は33.1%と低く、東京都内と地方では主となる入手経緯が異なることが分かった。
空き家の状態を尋ねたところ、「10年以上」放置していると回答した人が46.9%で、東京都(40.1%)、近畿エリア(41.6%)と比較すると最も高い結果に。また、「10年以上」放置している人を空き家の所有経緯別でみると、所有者自身の意志で購入した人(36.2%)よりも、相続した人(53.4%)の方が多かった。空き家を利用しない理由として「建物の古さ、状態の悪さ」が59.5%最も多く、東京都・近畿エリアよりも高い結果になり、とくに東京都(43.4%)とは15ポイント以上の差が出た。
所有する空き家を貸すことや売却することを検討したことがあるか尋ねたところ、「少しでも検討したことがある」と回答した人の割合が45.7%と半数を下回る結果に。空き家を放置した年数別で検討の有無をみると、放置年数が「1年以上〜5年未満」の人は67.9%、「5年以上〜10年未満」の人は52.9%、「10年以上」の人は31.5%と、放置年数が長くなるほど空き家活用の検討率が低くなることが分かった。
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