住宅SN検討会、中間とりまとめに向け議論
国土交通省は21日、厚生労働省と法務省との合同で設置した「住宅確保要配慮者に対する居住支援機能等のあり方に関する検討会」の4回目の会合を開き、中間とりまとめの策定に向けての素案を検討した。
素案では、各省に対して、現行制度の課題を踏まえて住宅セーフティネット制度および関連制度の具体的な見直しを進めるべきであるとし、さらに地方公共団体や不動産事業者、居住支援法人など多様な主体と連携して取り組む仕組みを構築し、制度の充実や補助・税制など幅広く検討していくことを求めた。
現状と課題については、高齢者人口・単身世帯の増加、持ち家率の漸減について指摘。さらに、賃貸住宅大家(賃貸人)の住宅確保要配慮者の入居に対する拒否感の解消、高齢者・低額所得者・障がい者だけではなく、ひとり親世帯や刑務所出所者についても地域で安心して暮らせる環境整備が求められるとし、その上で、居住支援法人の半数以上が赤字経営を強いられている現状や、市区町村レベルでの住宅部局・福祉部局の連携等に課題があることも明記した。
こうした課題認識の上で基本的な方向性として、「相談から住まいの確保・入居後の支援まで一貫した支援体制を行政が積極的に関与して構築する」「入居時だけでなく入居中や退去時における対応を充実したものにする」「住宅確保に当たっては民間・公共のストックの有効活用する」等の項目を示した。
今後の取り組みについては、(1)居住支援の充実、(2)賃貸人が住宅を提供しやすい市場環境の整備、(3)住宅確保要配慮者のニーズに対応した住宅等の確保方策、(4)地域における住宅・福祉・司法と連携した居住支援の体制づくり、といった項目を掲げた。(1)では、情報提供や相談体制の充実、地方公共団体や地域の不動産業者、居住支援法人等が連携した切れ目のない支援体制の整備、賃貸人を継続的にサポートする伴走型の取り組みなどが掲げられた。また、(2)については住宅扶助や家賃債務保証といった制度・仕組みの活用、終身建物賃貸借制度の対象拡大など、(3)では住宅だけではない地域における居場所づくり等について検討していくこととなる。
この素案について、各委員からは「個々の政策の拡充はもちろん、法的な枠組みとして『政策の一体感』が重要ではないか。住宅セーフティネット法を、関係省庁による共管とするなど、方策を考える必要がある」「賃貸人や家賃債務保証会社のリスクを軽減し、不安を払拭する取り組みが必要。死後事務委任など、既存の仕組みをPRすることも必要だ」「賃貸管理会社は地域の福祉団体との関わりが少ない。連携を進めるために、もっとPR・広報が求められる」などといった意見が挙がった。
今回、委員から挙がった意見を踏まえ、年内に5回目の検討会を実施する予定。その際に中間とりまとめ案について議論していく。
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